騙されるなんて馬鹿だなぁ
俺は絶対騙されないから安心だわ~
こんな風に思っているとしたら、あなたの人生は破滅するかもしれません。
私もこんな風に思っていた時期がありました。
数十万円騙し取られた経験があります…(泣)
今回は、東洋経済オンライン様の「合法的に”人をカモるビジネス”横行するカラクリ」と題した記事を参考に、自分なりに要約してご紹介します。
今回の記事を読むと、人間誰しも騙されうるという重大な事実に気づく、もしくは理解を深めることができますよ!
参考元:https://toyokeizai.net/articles/-/739288
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“人をカモる”ビジネスの存在
“人をカモる”ビジネスが突く心理的弱点
心理的な弱点を利用し、利益を得るビジネスモデルが増えてきています。
これらの企業は、私たちが情報をどのように処理し判断を下すか、そしてその過程でどんなに簡単に誤解を招くかを巧みに利用しています。
人間は情報過多に陥ると適切な選択が困難になり、また集中している時には、その周辺の情報を見落としやすい特徴があります。
この弱点が利用され、本来なら必要としない製品やサービスを購入することになるのです。
ビジネスのセールスは非常に巧妙です。
“ズル賢いビジネス”の手口
見えないゴリラ実験(詳細は後述)という心理実験があります。
この実験で示された通り、人は特定の状況下では情報を容易に見過ごしてしまう傾向にあります。
一部の企業はこの特性をある意味で悪用し、顧客に不利益な条件や見え隠れする追加費用を巧妙に隠し、表面的には魅力的に見えるが裏ではコストがかさんでいる状態の条件を提示してきます。
このような手法は、法的には問題ない場合も多いのが現状ですが、倫理的な観点では大きな問題があると言わざるを得ないでしょう。
見えないゴリラ実験
非注意性盲目が実証された実験に見えないゴリラの実験(Invisible Gorilla Experiment)というものがあります。
見えないゴリラの実験は、クリストファー・チャブリス(Christopher Chabris)とダニエル・サイモンズ(Daniel Simons)が2010年に出版した“The Invisible Gorilla”で紹介されている認知心理学の実験です。
この実験は、1999年に非注意性盲目を実証することを目的として実施されました。見えないゴリラの実験では、参加者はバスケットボールを前後にパスする人々のビデオを見るように指示されました。さらに参加者は、一方のチームが行ったパスの数を数えるように指示されました。
ビデオの途中で、ゴリラの着ぐるみを着た人がビデオに登場して中央に立ち、胸を叩いて、画面から出て行きました。驚くべきことに、参加者の約半数が、ゴリラが約9秒間視界にあったにもかかわらず、ゴリラに気づきませんでした。
このことから、クリストファーとダニエルは予期せぬ目立つ出来事が目の前で起こっても、個人の注意が特定のタスクに集中するあまり、予期せぬ出来事を完全に見逃してしまう可能性があることを示しました。
見えないゴリラの実験でいえば、パスを数えることに集中するあまり、参加者はゴリラの存在に気づきませんでした。(2024/3/18現在)
非注意性盲目と見えないゴリラの実験とは何か? | Promapedia(プロマペディア) (ssaits.jp)
対策の必要性
私たちがこういったビジネスに対抗するためには、まず、自身が持つ認知の弱点をしっかり認識し、警戒心を持つことが必要です。
残念ながら現在の日本では、こういったことは学校・社会において体系的に学べる環境にはありません。
つまり、こういった対抗策は自分自身で身に着けていくしかないのです。
なにかしらの商談をする際は、「相手は自分を騙そうとしているのかもしれない。」と冷静に考えながら慎重に進めましょう。
認知心理学が教える防衛策
非注意性盲目を知る
非注意性盲目とは、私たちが特定のタスクに集中しているときに、他の明らかなものや出来事に気づかなくなる現象です。
例えば、先ほど話に出てきた「見えないゴリラ実験」では、私たちの注意がどれほど限定されているのかがわかりますよね。
こういった弱点を理解することで、日常生活で私たちが情報をどのように処理し、何に注意を払うべきなのかを考えるヒントになります。
情報の真偽を見極める能力、批判的思考
私たちは日々多くの情報に接しています。中には誤解を招くものや明らかにおかしいものも含まれていますよね。
そんな正しい情報だけではない環境において有効なテクニックが批判的思考です。
簡単に説明すると、得た情報は鵜呑みにせず、その情報を比較検討や、出典が正しいのかなど、まずは疑ってかかろうということです。
このテクニックを習慣化することで、自分自身の情報処理能力が向上し、より賢明な選択が可能になります。
まずは自分で調べてみる。
鵜呑みにしちゃいけませんよ!
AI時代での懸念点
AIの進歩による課題
現在、人工知能(AI)の技術が急速に発展しています。AIは便利である一方、今回の記事テーマにおいて重大な問題となりえると考えます。
AI技術を駆使したビジネスでは、個人の行動パターンや好みを分析し、それに基づきカスタマイズされた広告を提供することが可能となります。
この技術により、消費者の「認知的脆弱性※」をさらに巧みに突くことができると想定されるため、私たちは以前にも増して操られやすい状況に置かれていると考えた方が賢明です。
※認知的脆弱性:情報や状況によって判断や認識が簡単に影響を受ける人間の心理的な特性
大AI社会での心構え
AIが発展した社会では、上記でお伝えしたようにAIがある種悪用されている可能性も考えないといけません。
とはいえ、必要以上に恐れる必要はないですよ!
「情報は鵜呑みにせず、まず疑い、自分で調べて検証してみる」ことが大切ということです。
まとめ
認知心理学の観点から“カモ“られない考え方について解説しました。
私も数十万円カモられた経験がありますが、巧妙なセールストーク、ぱっとみは魅力的な資料(重要なことは認識しづらいように記載)、「今ならこれだけお得!」という期間限定のオファー、そして自分自身に対抗するための知識がない状態、まさに認知的脆弱性の欠如により、まんまとカモられてしまったのです(泣)
長い人生、色々なセールスを仕掛けられることになると思いますが、今回の記事で得られた知見を活かして、カモられずに生きていきましょう!
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